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串本の海情報

春といえば恋の季節。それは魚たちも同じです。水温の上昇につられ、普段見られている何気ない魚の、いつもとは違った行動が見られます。時にそれは、求愛、喧嘩、産卵、卵の保育…。そんな生物のドラマを見られるのは主にこの時期。生物好きにはこの時期こそが、まさにトップシーズンと言えるでしょう!!ダイナミックなアオリイカの産卵もこの時期が旬であり、また、特定の地域しか生えない海藻のケヤリの仲間も最盛期を迎える。

この時期の黒潮接岸時の透明度は一年で最も透明度が高く、時に30m以上見える事もある。水温も30℃近くなり、潜っているだけで気分は爽快!春や初夏に生まれた幼魚があちこちで見られ、ベビーラッシュとなる。また、ヒレナガカンパチやキビナゴの大群、外海ではハンマーヘッドシャークやメジロザメ、マダラトビエイなど、群れや大物との遭遇も期待できる。

通年串本にいる魚に、夏頃から登場し始める南方系の季節来遊魚が目立ち、一年で最も魚種の多い時期となる。この魚種の多さこそが、串本の最大の魅力の一つと言えよう。この時期には串本初記録となる生物が出る事も多く、潜るたびに新しい発見がある。

砂地に行くとついつい探してしまうカスザメやツバクロエイがいるのはこの時期。大きいものでは1mを超える。岩場ではウミウシ探しに夢中のダイバーも多くなります。透明度は安定し、基本的に20mほど。夏に比べると魚の数は一見減るように見えますが、探す楽しみは増える時期である。