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第30回串本海中コンテスト審査総評

フォトコン審査 総評

全体を通して振り返ってみると、30年続いてきたフォトコンテストということもあり、応募作品全体を通して完成度が高い写真が多かった印象です。
沢山の素晴らしい作品を審査できることが嬉しく、そして楽しかったです。

串本で海を覚えた人たちが感じた串本の海ならではの面白さや魅力を作品に反映した皆さんの想いを感じることできるのがフォトコンテストの面白さだと思っています。

今回も審査を通じて串本の海の魅力を感じる事ができました。

コンデジ部門

金賞

吉田 佳世 「花火」

背景にケヤリのレインボーカラーをうまく利用し、主役のコケギンポの体色と背景の色彩が非常にマッチしていると思います。
構図も縦位置にしていてビシッと決まっている作品だと思います。

銀賞

東 美里 「ガブッ」

カメラ目線で、こちらに語りかけてきそうな勢いを感じられ、なおかつ、魚がこちらに何か言いたそうな表情も感じられる作品だと思います。
パッと切り取っているので一見乱暴な写真にも見えますが、一瞬をしっかり切り取っており、その時の緊張感、勢いを感じられる作品だと思います。

銅賞

宮西 孝 「回しぐるま」

光が全体に綺麗に回っていて、被写体にしっかりと寄って、手前をぼかしつつ、エビにきちっとフォーカスを合わせています。ぐるぐる回ったネジレカラマツが作り出すまるで異空間のような不思議な環境にエビが住んでいる状況をうまく表現していると思います。

総合グランプリ

今井 寛治 「守られて」

苦労して撮るけどなかなか思うように撮れないシーンです。魚が皆綺麗に並んでいて、しかも先頭の魚が口を開けている瞬間を撮られたのは見事だと思います。
グランプリにしようと思った決め手は、背景の水面のシワのように見える波の模様の形です。水面の様子からちょうど良い水温で気持ちよく潜れそうな海を感じることができ、この水中で泳いでいる魚達は幸せだろうなと写真から感じ取れて気に入ったのでこの作品をグランプリにしました。

金賞

奥島 玲人 「Stream」

アザハタが勢いよく泳いでいて、その先のキンメモドキの群れがアザハタの動きに連動してバッと身を反転させている姿までの一連の流れを上手に収めた作品だと思います。
アザハタが作るパッチリーフで周りの魚たちがアザハタの動きに連動している様子、そして奥のビデオライトが奥行きを感じさます。狙ってもなかなか撮れない素晴らしい作品だと思います。

銀賞

山口 耕 「マウント取り」

この作品のハナイカの生態行動は初めて見ました。
作品の3匹のハナイカの目線が上手く絡んでいて、お互いを見ているわけではないけど、上に乗っかっているのが当たり前って表情をしているのが面白いと思いました。この生態行動は是非僕も見てみたいです。

銅賞

藤尾 勝 「赤い珍客」

今回選ばせていただいた1番の理由は表情がある事です。
アカグツの表情から撮影者の方が水中に馴染み、魚に警戒心を与えていないからこそ撮れた1枚だと思います。魚が撮影者に対して警戒心を抱かずに、好奇心を持って見てくれている雰囲気がエモーショナルな感じで気に入りました。

ウェブマスター

串本海中フォトコンテストウェブサイトのウェブマスターです。