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第27回

毎年いうことですが、今年もレベルが高くなっています。特に一般部門は、どれを選ぶか苦労しました。新人部門には、これで新人?と思うほどうまい人もいましたし、選ぶのに時間がかかりました。この二つの部門のGPから5席を決めるのはさらに大変でした。写真に技術は必要ですが、写真は技術を見せるものではないし、感動や好みは人それぞれですから、選に落ちたからダメというものではないこと、覚えといてください。

僕にも自分の好みや自分なりの写真哲学はあります。ですがコンテストの場合、より広い好みや価値観を理解できるようになりたいと思ってやってきました。僕はプロですから、クライアントに頼まれる撮影もありますし、そうできるのが審査員だと考えます。それでも人間は自分の好みに引きずられますから、フォトコンの結果にがっかりしないで、自分の好きなものを追いかけてください。技術的にイマイチでも、すごく感動を与えてくれる写真もありますよね。

特に今でも自信を持てないのが、両部門のGP〜5席の選択です。甲乙つけがたく、異なる魅力のある写真ですから、何度見直しても答えを出すのは容易ではありません。写真的に魅力のある、技術的にもしっかりしたものばかりです。あえて言えば、その技術が撮影した被写体にぴったりとあっていて、より被写体の魅力を引き出しているものと言えばいいのかな。心技体ですかね。写真って、いいねとしか言えないのですよね。技術的なことには基本がありますけど。

応募してくれた皆さん、1年間ご苦労様でした。また1年、自分の好みを追いかけてみてください。僕もこのコンテストで皆さんが見せてくれた、アイデアや感動も盗んで、いい写真を撮ろうと目論んでいます。最後に、3年間楽しい写真を見せてくれた参加者の皆さんと、実行委員の皆様に感謝です。多くのアイデアをいただきました〜笑。